Mr.children STADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field-
2011年9月4日。日産スタジアムにて。
「一生に一度でいい、彼らのライブを見たい」
その夢が、かないました。
6万5千人の観客の中で。
震災が起きてから、彼らの抱えていたであろう想いをこめて。おそらく関わっている全てのスタッフの人たちの想いも乗せて、響きわたる歌。演奏。音楽。
無駄な装飾を省いた、シンプルなステージ。いつものサポートメンバーの姿はなく、ただ一人キーボードの小林武史さんを加えただけの編成。
このツアーのために考え抜かれたであろうセットリスト。勇気を、希望を、力を与えたい。届けたい。そんな想いが全ての曲から、時に優しく、切なく、そして力強く伝わってくる。
終盤、ダメだ、と思ったのに、涙が出てしまった。歌を聴いている間中、涙が止まらなかった。
ライブを見て、泣いてしまったのは初めてだった。
震災の後、itunesのダウンロード限定で発表された曲。あの曲を聴いた時に、胸にあふれた気持ち。
それが何なのか、あの時はまだわからなかった。でも、会場で桜井さんが歌っているのを見て、聞いて、やっとわかった。
東北の、被災地の人たちの苦しみに比べたら、本当に微々たるものかもしれないけど。
ある意味、皆が被災者なんだ。皆がショックを受け、傷つき、悲しんでいた。直接、間接を問わず。
何かをしなければと思っていた、何ができるのかと思っていた。とにかく、東北の人たちのために何かしなければ。そう思って、本当にささやかながら、自分にできることを少しだけさせてもらってきた。それでも、もっともっと。もっとしなければ。他にも、自分なんかよりずっとずっと、頑張っている人たちがいる。苦しい中でも生きている人たちがいる。
でも、この歌が、そんな気持ちを優しく包みこんでくれた。
「僕らは、思っていた以上に 脆くて 小さくて 弱い」
「けど風に揺れる稲穂のように 柔らかく たくましく 強い」
「ひとつ、ふたつ もうひとつと揺れてる 灯火に似た 消えない希望の歌」
人が生きるか死ぬかって時に、音楽は役に立たないかもしれない。でも、音楽でしか出来ないこともある。彼らの音楽にしか、出来ないことがある。
スタジアムツアーの最後、宮城での公演の成功を祈っています。彼らの想いが、皆の想いが届きますように。
まだまだ語りつくせないくらい素晴らしいライブでしたが、最後に。
あきらめずに申し込んで、チケットを取ってくれてありがとう。おかげで、本当に素晴らしい、最高のライブを見せてもらうことができました。
あなたと、ご実家の皆さんにも、どうか想いが届きますように。