焦燥(18禁)

「よく来るの?こういうとこ」

特に、聞きたかったわけではない。ただ間をつなぎたかっただけだ。

「え?うーん、どうかな」

男はそう答えた。曖昧な返答を待つまでもなく、場慣れしたその仕草が十分すぎるほど物語っている。

「どうかなって、何?よく来るの、どうなの?」

聞きたいわけではない。請われるまま、男についてきてしまった自分の気持ちを誤魔化しているのだ。

「よく、ってわけでもないよ。…たまに、かな。気になる?」

男はまた、曖昧な答えを繰り返した。興味を持たれていることに満足しているようだ。

「別に。私だって、初めてってわけじゃないし」

嘘だ。私は生まれてこの方、こんな場所に足を踏み入れたことはない。

「そうなんだ?ふうん、見かけによらないね。」

いつもこうだ。真面目そうな風貌。大人しそうな容姿。私は、そんな自分が嫌いだ。

「いいから、早く決めてよ。どこにするの?」

変わりたい。変えたい。早く。今すぐに。

「まあまあ、そう焦るなって。こういうのは最初が肝心なんだよ」

苛立ちを隠せない私に、男はのんびりとそう告げた。どこに入るか、決めかねているのだ。真面目そうな自分の風貌と同じくらい、私は優柔不断な男が嫌いだ。

「どこだっていいじゃない。大して変わらないでしょ」

焦っているのだろうか。誰かに見つからないうちに。誰かに見られて困るはずもないのに、そんなことを考えてしまう。

「いやあ、結構難しいものなんだよ。どこに入るかで、楽しめるかどうかが…っと、ここだ」

男はようやく、一軒のビルの前で足を止めた。

「ここなの?」

気のせいか、道を行く人が皆こちらを見ているように思える。見世物じゃない。

「ああ、そうだよ。…本当にいいの?」

「いいって言ってるでしょ。早く」

ここまで来てなお、気を持たせて楽しんでいる。業を煮やした私は半ば強引に男の腕をつかみ、ビルの中へ連れ込んだ。

「ちょっとちょっと。なんだ、本当は早く入りたくて仕方ないんでしょ」

男のにやけ顔をよそに、衆目からやっと身を隠せた安堵感にほっと息をつく。

「まあ、ここまで来たら覚悟を決めなよ。大丈夫、素晴らしい世界が待ってるよ」

大げさな男だ。そう思いながらも、私は高鳴る動悸を抑えることが出来ずにいた。

未だ知らない、禁断の世界。どこかで憧れながらも、表面では拒絶し続けていた。それが今、すぐ目の前にあるのだ。

「ほら、ここだよ。ドア、開けてみる?」

挑発的な顔で、男はそう言った。今さら怖気づいているとは思われたくない。私は、

一歩前に出て、

ドアのノブに手を、

かけた。

男の手が重なり、力を込めたと同時にドアが開いた。

 

 

「おかえりなさい、ごしゅじんさま☆」

 

「ちょっと」

ユウキ
「ええとこの後は、ああなってこうなって…」

「ちょっと、聞いてるの?」

ユウキ
「うるさいなあ、今いいとこなんだから邪魔しないでくださ」

「ふざけるんじゃないわよ!!!!!」

ユウキ
「わあ。びっくりした。いやーひっさしぶりですねえ、加湿器子さん。何ヶ月ぶりですか?」

加湿器子さん
「そうねかれこれ4ヶ月ぶりくらいね、ってそんなことはどうでもいいのよ!!」

ユウキ
「もうそんなにたちましたっけ?そういえば前回はクリスマス前の登場だった気がしますね。冴えてきましたね、ノリツッコミ」

加湿器子さん
「どうでもいいって言ってるでしょ、そんなこと!!アナタね、人をバカにするのもホントにいい加減にしなさいよ!!」

ユウキ
「別にバカにしてるつもりないんですけど…何が言いたいんですか?」

加湿器子さん
「一体いつになったらラブシーンが始まるのよ!!」

ユウキ
「ラブシーンって何ですか?」

加湿器子さん
「またそうやってとぼけるつもりね…毎回毎回アナタのつまらない落書きを読まされてる方の身にもなりなさいよ!ただでさえ最近はサボってばっかりのクセに、もういいからさっさと続きのラブシーンを書きなさい!!」

ユウキ
「いやだってこのお話は、しょっちゅうメイド喫茶に行っているI君と、彼に誘われて初めて秋葉原に足を踏み入れた真面目な青年M君が、一緒にメイド喫茶に行くお話なんですけど」

加湿器子さん
「…」

ユウキ
「もしかして、何か違うこと想像してました?」

加湿器子さん
「…」

ユウキ
「もう、やだなあ。どんなこと想像してたのか知らないけど(笑)」

加湿器子さん
「なにが(笑)よ!!調子に乗るんじゃないわよ!!この(中略)!!」

ユウキ
「あっちょっと、それは言わない約束じゃ…」

加湿器子さん
「うるさいわね!!(中略)の時はいつも(中略)のクセに!!見損なったわ!」

ユウキ
「ああっ、もう本当に。勘弁してくださいよう」

加湿器子さん
「(中略)な顔して本当は(中略)だったのね!!悔しかったら、最近ブログの更新サボりまくりな理由を説明してみなさいよ!!」

まあ、こんなこと書いてる暇があったらギター弾けって話ですけどね。

仕事が忙しくてレコーディングが進んでません。

でも頑張ります。

 

祈りにも似た

ずっと、意味がないと思っていた。

誰が聞いているわけでもなく、

誰に届くわけでもなく、

願いが叶うわけでもない。

でも、

いつからか、少しだけ変わった。

大切な人のために、

大切な人たちのために。

無駄じゃない。

届くように。

誰かのもとに、届くように。

それは、祈りにも似た、

僕の歌。

君と、ずっと歌っていられたら。

 

最近なんですけど

ギターを一生懸命弾いてます。アルペジオがうまく弾けなくてイライラします。何度も何度も録音し直して、やっとうまく録れたと思っても、聞きなおしてみると全然ダメだったりします。

まあそんな毎日なんですけど、

今日はとても嬉しいニュースが舞いこんできました。

いや、僕はこれラジオで聞いたんですけど。

「CMのあとは、オリジナルメンバーで再結成した…が、スタジオに登場します」

ん?

今、なんて言った?

聞き違いかな。そうだな。

そんなはず、ないもんな。

そして、CMが明けて。

「さあ、ここで本日のゲスト!オリジナルメンバーで再結成した、MR.BIGの皆さんの登場です!!」

!!!!!!

オイ!!

オオイ(涙)!!

こんな事は、起こらないと思ってた。

彼らは、変わってしまったと思ってた。

でも、どういう経緯があったのか分からないけど、

彼らは帰ってきた。

この先どれくらい、あの4人で活動していくのかわからないけど、

また、彼らの音楽を聴くことができるんだ。

人は皆、変わっていくものだけど、

変わらないものなんて、この世にないと思うけど、

希望を持って、それを受け入れよう。

変わっていったその先で、

いつか、思いもしない素晴らしいものが、

目の前に現れるかもしれないんだ。

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わかるだろう?

 

 

あのですね。

最近ラジオを聴いていて、特によく耳にする言葉があります。

「定額給付金」とか、

「消費税の増税」とか、

「国際的な金融危機」とか。

どれも重要な事柄だし、対策に急を要する事だと思います。

だがしかし、今の僕の頭を悩ませている言葉はちょっと違います。

以前からこの日記を読んでくださっている方には想像がつくことと思いますが。

そう、

バルタンD。

違う。

バレンタインデー。

もうね、みんなね、

うるさいですよ。

義理チョコがどうしたとか、今年は逆チョコがどうだとか、お返しは三倍返しだとか。

どうでもいいっつの。

毎年この時期になると、もーラジオでもテレビでもバレンタインバレンタインバレンタイン。

しかも今年はちょっと話題に上り始めるのが早い気がする。

どーでもいいってば。

ええ、ええ。わかってます。ずーっとそういったものに縁がないからですよ。

ええ、そうですとも。ひがんでますよーだ。

バレンタインなんて○ねばいいのに。

この書き方はちょっとマズイな。そういや去年、ライブのMCで同じこと言って怒られたっけな。

某球団の監督さんのことでは、もちろんありません。

まあ、皆さんが幸せならそれでいいと思います。

なんて、最近は思えるようになりました。

レコーディング頑張りまっす。

 

サボってません。

本当です。

本当の本当です。

だって、この前ドラムの録音が終わりましたから。

もうね、やっぱりスゴイ。

この人たちは。

まずは、この人がいなくては始まらない。ドラムのヒュウガさんですよ。

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やっぱりねえ、この人のドラムはスゴイすわ。演奏も勿論なんだけど、良い音を作るのが本当に上手い。スネアとかキックの音とかタムの音とか、ああもう。こんなに良い音が鳴るんだなってくらい。こんなスゴイ人が、自分の曲を演奏してくれている。音源にすることができる。それが、本当に嬉しいです。

そして何といってもこの人、

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ベースとピコピコ担当(バカにしてません)、ムラカミ君です。彼とはもう、かれこれ長い付き合いになります。既に、多くの場面で彼の能力に助けられておりますが、今回はまた「彼に手伝ってもらって本当に良かった」と、心から思ってしまいました。

彼は優れたベーシストであるだけでなく、エンジニアとしての技術もある人なのです。なので、今回はドラムの録音にあたって彼の知識と経験と技術を余すことなく発揮して頂きました。

スゴイっす。

ヒュウガさんは「自分たちで録って、こんなに良い音で録れると思わなかった」と、ムラカミ君の技術に感心し、ムラカミ君は「今までで一番良い音で録れたと思う。ヒュウガさんの元音が素晴らしいからですね」と、ヒュウガさんの事を褒め称えておりましたよ。結果的にとても良い雰囲気で録音ができたし、内容も文句のつけようが無いくらいのものが録れました。

これからまずアレンジを確認して、ベースを録音して、ギターを録って、歌を録って、打ち込みを混ぜて、ミックスして…。

ちょー楽しみです。お仕事行かないで、ずっとコレやってたいです。

え?

なんですか?

録音の間、お前は何をやってたのかって?

やだなあ、まるで僕が遊んでたみたいな言い方じゃないですかあ。

実際はこんな感じでした。

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遊んでたわけではないですよ。

ちゃんと、手伝ったりしてました。

ドラムの録音なのに、なぜギターを持っているのかは秘密です。

遊んでないですってば。

何はともあれ、ご期待ください。

またね。

ねむいっす

なんか最近、慢性的に睡眠が足りてない気がする。理由は多々あれど、こんなに眠くなってしまうのはちょっとどうかと思う。

だって暖かいですよね。昼間は特に。

いつもは外で仕事しているから、ちょうどいいくらいの気候なんですが。

今日は久しぶりにほぼ一日デスクワークだったので、もう眠気をこらえるのが大変でした。

あともう一つ最近の話なんですが、

ギターを弾くのが楽しいです。

いや、今まで楽しくなかったわけではなくて。

なんか最近は、頭と手が直結されてきている気がします。

要は、頭に浮かんだ音をそのまま出せるように、なって、きた。感じ。

まあギタリストなら当たり前のことなんですけど。

この前mishearingでベースとピコピコ(注:PCとか鍵盤とか)を担当してくれているムラカミ君に「アナタはボーカルであると同時に、mishearingの固定ギタリストなんだから。もっとギターにも力を入れてもいいと思う」と言ったたぐいのことを言われました。

まあその通りですね。最近のライブでギターを弾いてくれているリョウ君はあくまでサポートメンバーなので、彼に頼りすぎちゃイカンというわけですよね。よおし頑張るぞ。

とか思ってたら、ドラム担当ヒュウガさんに「この前もらったデモ音源、ずうっと歌がフラットしてるよ」と言われました。

そうですねorz

歌がフラットしてるってどういうことかって?

いいの、子供はわからなくて。

頑張りますよ。

歌も、ギターも。

曲作りも。

レコーディングもね。

カッコいい音源作るから、待っててね。

 

新年あけました。

おめでとうございます。元気で新しい年を迎えられて嬉しいです。

世の中は決して、浮かれた気分ではいられない状況ですが。

そんな世相に反して、比較的のんびりと楽しい正月を過ごしておりました。

相変わらず勝手に盛り上がったり、ちょっとだけ落ちてみたり、いやそれでも俺は俺なんだと思ってみたり。

あーそうそう、初詣でおみくじを引いたら大吉でした。ありがとうございます。

今年は色々と忙しくなりそうな予感。

まずはレコーディング、行ってみようか。

今年もよろしくお願いいたします。

 

ゆく年くる年

気がついたらもう2008年も終わりです。なあんか、今年は夏からこっち異様に早いペースで過ぎていった気がする。

7月にソロライブをやって、10月と11月に立て続けにバンドでライブをやって。

年が明けたらレコーディングをします。でもって音源を作って、ライブをやります。

いつになるかわからないけど、ちょっと今までよりペースを落として…いや、今までもそんなにたくさんライブやってないですけど。

ガツンとカッコいい音源を作って、その後ちょっと作りこんでライブをやりたいなと思ってます。

そんなわけで、今年一年もたくさんの方にお世話になりました。この場をお借りして、お礼を申し上げます。

どうか皆さん、よい年越しをお過ごしくださいね。

 

近況

立川バベルでのライブが終わって一段落、

今現在の近況をお知らせします。

レコーディングの準備をしています。

どんな形で録音するか、詳しいことはまだ未定ですが、今回はちゃんとした音源になります。

早い話が、今までのデモ音源はミックス、マスタリングを除いて僕一人で作っていましたが、今度は違います。

ドラム、ベースをちゃんと演奏して録音するのです。

分かりにくいでしょうか?

今までの音源は、ドラムは打ち込み、ベースは僕が弾いて録音していたのを、

今回はドラムをヒュウガさん、ベースをムラカミ君に演奏してもらいます。

で、そのためのガイドを、年末も押し迫ったこの忙しい時期に一生懸命作っているのですが。

あ、ガイドというのは、

例えばドラムを録音する時に、何もない状態では曲が分かりにくいですよね。なので、仮の歌やらギターやらをあらかじめ録っておいたものを聞きながらドラムを叩いて、それを録音します。

そのガイドを今作っているわけですが、

仮歌とギター1本くらいが録ってあればいいはずなのですが、

気がつくとギターを4本くらい重ねて録っていたり、

シンセがやたらと凝った音色になっていたり、

あまつさえこれから録るはずのベースまで調子に乗って録ってしまったりして、

要するに普通にデモ作っちゃってますが何か?

まあでも、年が明けたら本番の録りに入ります。

なんかねえ、新曲もどんどん出来ちゃいそうなんですよ。

正月休みが2ヶ月くらいあったらいいのにな、なんて遠くを見ながらため息ついてみたりして。

気づくと今年もあと10日。

悔いのない一年でしたよ、僕はね。

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友達について

ちょっと書いてみようと思います。

僕は、そんなに友達が多い方ではないです。普段も一人でいる事が多いし、その方が気が楽だったりします。

でも、そんな僕でも「ご飯食べに行こう」とか、「飲みに行こうよ」なんて声をかけてもらえるのは、すごく嬉しい。

友達はみんな、とても大切なんだけど。当たり前なんだけど、

一人、特に忘れられない友達がいます。

僕は、彼にどれだけ助けてもらったか分からないし、どれだけたくさんの物をもらったかわからない。

たくさんの時間を一緒に過ごして、いろんな場所へ行って、いろんな事を話して、歌って、笑って、怒って、時には泣いて。

今、音楽を続けていられるのも、ある意味彼のおかげでもある。

素直に気持ちを伝えられなくて、いやな思いをさせてしまったこともたくさんある。

彼は今、自分の道を見つけて、それに向けて突き進んでいる。

僕は、彼ほど情熱的で、繊細で、優しくて、自分に厳しい人間を知らない。

連絡をしなくなってずいぶんになるけど、彼のブログを見て、元気でやってるらしいということは知っている。

彼のギターと共に、その心も。

今でも僕のことを支えてくれているから。

感謝の気持ちを忘れたことはないよ。

いつか、胸を張って彼の前に出られる日が来るまで。

もう少し、連絡するのは待とうかな、なんて思っているんだ。

コントラディクションの音楽は今も、僕らの心の中に流れているから。